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ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

助言の表現

should と shouldn’t

should やshouldn’t は一般的に、日本語としては「~すべき」「~すべきでない」と訳すように習います。これは決して間違いではありませんが、日本語の「べき」の語感よりは、shouldのほうが少し幅が広く、それも「柔らかめの方に広い」感じです。日本語的な語感での「べき」というニュアンスもありますが、どちらかといえば「~したほうがいい」というような、マイルドな助言なのです。否定形は「~しないほうがいい」です。
別のところで述べたことがありますが「助動詞は主観的=話し手のキモチを込めている」わけで、shouldも「~したほうがいいと、私(話し手)は感じている」という意識です。似ていますが、mustよりははるかに柔らかい表現です。

ちなみに、had better(しばしば ‘d betterと縮合される)のほうが「~したほうがいい」だ、と中学などで習ったかもしれませんが、had betterのほうがずっと「キツい」表現です。助動詞ではないから「客観的」なわけですが、客観的でもキツいときはキツい。「~したほうがいい、さもないと困ったことになる状況だよ」という「脅し」くさい表現なのです。

You should go there now.
今、そこに行った方がいいと思うよ。

You had better go there now. 
今、そこに行った方がいい(さもないと困るよ)

ですが、You’d better go there now. のように縮合形にすると、強さはやや薄まって、比較的気軽な感じになります。

<shouldってそもそも何?> 
これはshallの「過去形(=一歩退き形)」ですが、shallも普通あまりお目にかからない助動詞ですね。 willに似て、「~だろう」と、未来のことや推測を表しているのですが、willより強い響きがあります。「~になるはずだ、~になることになっている」のように、未来に対して積極的な推測をしています。「~することになっている」ではあっても、be going toとは違って客観的ではなく、いわば自分の信念です。有名な歌(黒人霊歌)の一節、
We shall overcome.
私たちは乗り越えるだろう、勝利するだろう。
これも、willより強い意志が感じられますよね。「~することになっている、はずなのだ!」という感じ。
というわけで、shallはそういう未来へのwillより強い推測を表しているのですが、それを過去形、つまり現実から一歩退いた形にすると、少し距離ができ、「~することになっている、…と思うけどどうかな?」というようなえん曲な感じになる、というわけです。


might /might not (+want to)~

might はさらにマイルドに助言をします。 「~してもいいんじゃないか(と私は思う)」という感じ(「~してもよろしい」mayの「一歩退き形」ですから)。しばしば、might want to~の形を取ります。

You might (want to) try making pottery in Izu.
伊豆で焼き物をしてみてもいいんじゃないかな。

ところで、want を「~したい、欲しい」という意味だけで捉えていると、この表現はちょっとピンと来にくいかもしれませんが、wantにはそれ自体「~すべき、~したほうがいい」という意味があるのです。だからmightをとってただのwant to(don’t want to~)でも同じような意味になりますが、mightによって和らげられていないため、ちょっと強い印象です(し、あまり使いません)。

wantのそもそもの意味が、「欠けている・不足している」という意味なのです。だからその不足を埋めるために、必要となり、欲しいと思う。そこから「~が欲しい、したい」という意味が出てきています。当然ながら、不足しているものを埋める「~べき/~たほうがいい」意味だって出てくるわけです。

 

why don’t you ~などのフレーズ

why don’t you~?は、すでにご存じのように、別に「なぜ?」と本当に尋ねているのではなく、「~したらいいのでは」と提案・助言する表現です。
Be sure to~ 「~必ずして下さいね」
Don’t forget to~「~するのを忘れないようにね」
これらは命令形ですので、比較的カジュアルな関係で使う方がいいでしょう。why don’t you~?は疑問形ですが、もともとの意味は「なぜ~しないの?」と責めている(というのはおおげさですが)ような言い方ですから、比較的「(気軽だけれど)強めの助言」です。下手をするとちょっと「押しつけがましい」かもしれません。

Why don’t you go to the party?
パーティに行ったらいいのに。

Be sure to write to me.
必ず私に手紙を書いてね。

Don’t forget to bring some Omiyage back.
お土産忘れないでね。

それに対し、相手の意向を尊重して尋ねるHow about (~ing)? 
は、カジュアルではありますが、より控えめでマイルドな提案です。
How about having dinner at this restaurant?
このレストランで夕食をとるのはどうですか。



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